活動報告書

対象年度: 2023

提出日: 2024年09月23日

国名 ケニア共和国
学校名 タイタス・ンゴヨニ記念小学校
titus ngoyoni memorial primary school
カウンターパートナー ICA文化事業協会
報告担当者 市川ゆり
生徒数 370
学校概要 タイタス・ンゴヨニ記念小学校は、2011年に北ケニア開発・乾燥地省の支援を受けて設立され、2011年11月18日に同省のローレンス・レナヤパ事務次官によって正式に開校された。この学校は、トゥルカナ湖の南東に位置し、公立の男女混合制の学校である。生徒数は370人(男子170人、女子200人)で、現地の少数民族であるサンブル族、トゥルカナ族、レンディーレ族、エルモロ族などが住んでおり、住民のほとんどは牧畜と漁業を営んでいる。この学校には5人の政府雇用職員がおり、その内2人は女性で、残りの3人は男性です。5人の政府雇用教師だけでは生徒の学習ニーズを満たすことができないため、さらに3人の教師を父母教師会が支援しています。合計8人の教師からなっています。

支援前の状況


タイタス・ンゴヨニ記念小学校では、女子の更衣室について長年の課題となっていました。更衣室として機能できていないほどとても古く、女子生徒がスポーツや月経などで使用する着替えのスペースがないことがずっと問題とされていました。特に月経中に生じる問題は深刻で、女子生徒が授業を欠席せざるを得ない状況が続いています。女子生徒たちが学校生活を充実させ、教育やスポーツに参加するためには、十分な更衣室が不可欠です。しかし、その設備が整っていないことが彼女たちの日常生活に大きな影響を及ぼしています。

支援後の状況


今回の寄付により、新しい更衣室が建設され、女子生徒たちが着替えをするための適切なスペースが提供されました。これにより、彼女たちはより安心して学校生活を送ることができるようになりました。また女子生徒たちがスポーツや学校行事に参加する際に着替えることがスムーズになりました。教育への参加が円滑に行えるようになり、生徒たちの学習環境が向上しました。更衣室の整備により、特に月経期間中の女子生徒たちが衛生的かつ快適な環境で過ごせるようになりました。これにより、健康への意識が高まり、授業の欠席が減少しました。

学校からの反響


先生からのメッセージ

女子更衣室は、私たちの学校にとって待望の、そして切望されていた増築であり、その完成の成功は、私たちの女子生徒の生活に著しい影響を与えました。日本の皆さんがこのプロジェクトの重要性を認識し、実施に至るまで揺るぎない支援をしてくださったことに心から感謝いたします。このプロジェクトが実施される前は、女子生徒は特に月経中に多くの困難や障壁に直面しており、しばしば欠席につながり、教育やスポーツへの参加に支障をきたしていました。スポーツに参加することもできませんでした。しかし、女子更衣室が使用されるようになったことで、女子生徒たちはより快適になり、自信を持ち、力を得たと感じています。質の高い教育へのアクセス制限、早期結婚、女児の教育を妨げる文化的慣習は、依然として根強く残っています。改めて、女子更衣室プロジェクトを実現してくださった貴団体と、教育とジェンダー平等の推進に継続的に取り組んでくださっている皆様に深く感謝申し上げます。

子ども達からのメッセージ

私たちの学校に新しい更衣室が完成し、そのおかげで私たち女子生徒たちの生活が大きく変わりました。これまでの間、スポーツや学校行事、また月経期間中においても着替える場所が不足していたことが問題となっていましたが、今回の支援によりその問題が解決され、新しい更衣室が私たちにとって心強いサポートとなりました。新しい更衣室ができ、それがもたらす効果は大きいです。まず第一に、スポーツや行事に参加する際に着替えるスペースが整い、それが私たちの自信と活気を引き出しています。そして何よりも、月経期間中に過ごす時間が快適になり、授業にも積極的に参加できるようになりました。支援者の皆様には、私たちの夢をかなえてくださり、本当に心から感謝しています。今回の支援が、私たちの成長と学び舎の発展に寄与することを嬉しく思っています。これからも学び舎の一員として、精一杯努力し、感謝の気持ちを忘れずに過ごしていきます。心より感謝いたします。

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