活動報告書

村人のほとんどは、近くの急斜面の山で自給自足の生活のための狭い畑を耕している。若い父親の数人は、バイクで、隣の郡まで働きに行っている家庭もある。飲料水は、もっとも遠く、15km離れた山奥からパイプで送り、その水を飲料水として利用している。校長のTam氏も、水源まで行ったことがないという奥地である。水を引く距離が長いため、漏水・パイプの破損による断水などが、たびたび起きるそうである。幼稚園と学校のある場所周辺には、人家はなく、ほとんどの家庭が、それぞれの家の近くの川などからの水を利用している。校長のTam氏は、子どもたちの健康のため、早く、水の浄化装置が完成することを心から願っていると、話していた。それぞれの幼稚園や学校では、山奥の自然林の中からパイプで水を引き、その水を飲料水などに利用している。しかし、衛生的で安全な飲料水が確保できている学校は、半分以下でベトナム戦争時に撒かれた枯葉剤の影響によるダイオキシンなどで、汚れた川の水を利用したり、雨水を利用したりしている。しかし、行政は、それらを改善するだけの予算を確保できないでいる。

２０２２年１１月の現地行政との契約のあと、様々な理由で設置が送れており、２０２３年４月のドネーションツアーの直前に完成した浄化システムであった。ドネーションツアーの際には、現地の先生との連絡が上手く取れず、ツアー参加者が到着する直前に、子どもたちが帰宅するというハプニングがあり、支援者の方には、たいへん残念な思いをさせてしまった。空き教室の一角に設置された浄化システムで浄化した水を、すぐ脇の蛇口から汲み、試飲することができた。校長や、主任教諭の先生、子どもたちの感謝のメッセージにありますように、村人全員が感謝しておりました。