活動報告書

ラージプール校は、ネパール・シラハ地区に位置し、同地域で唯一の技術教育を提供する高等学校です。近年、技術教育への関心が高まり、入学者数が大幅に増加しました。しかし、校内インフラはその成長に追いついておらず、特に女子用トイレの不足が深刻な課題となっていました。 既存のトイレは数が少なく、男子生徒と共用せざるを得ない状況にありました。そのため、女子生徒の多くが生理期間中に学校を休むようになり、教育の継続が困難になるケースもありました。清潔なトイレがないことで、衛生環境も悪化し、水分摂取を控える生徒も増え、健康への影響も懸念されていました。 また、学校全体として衛生習慣の指導や設備が不足しており、手洗い場の数も限られていました。このため、水系感染症のリスクが高く、生徒の健康を脅かす要因となっていました。女子生徒の教育機会を守るためにも、安全で衛生的なトイレ環境の整備が急務とされ、学校側は支援を強く求めていました。

このプロジェクトの支援により、ラージプール校には新しい女子用トイレが建設され、女子生徒が安心して利用できる衛生的な環境が整いました。これにより、生理期間中に学校を休む生徒が減少し、教育への継続的な参加が可能となりました。トイレの清潔さが保たれることで、衛生環境も大幅に改善されました。 また、手洗い場の設置や衛生習慣の指導が強化されたことで、生徒たちの手洗いの意識が向上し、水系感染症のリスクが低減しました。これにより、健康状態の改善が期待されるとともに、欠席率の減少にもつながっています。 さらに、この支援は生徒だけでなく、38人の教師や3,000人以上の保護者にも間接的な恩恵をもたらしました。特に、地域全体の衛生意識が向上し、学校の改善が家庭やコミュニティにも波及しています。 本プロジェクトを通じて、ラージプール校はより持続可能で安全な教育環境を提供できるようになり、女子生徒の学習機会の確保や、地域社会の発展に貢献する大きな一歩を踏み出しました。