活動報告書

対象年度: 2022

提出日: 2024年10月08日

国名 コンゴ民主共和国
学校名 ムシャデゥ小学校
MUSHADEU SCHOOL
カウンターパートナー 認定NPO法人テラ・ルネッサンス
報告担当者 小川真吾
生徒数 584
学校概要 コンゴ民主共和国南キブ州にある小学校。政府からの補助は、ほぼ無いに等しく、学校運営費用は、村人の寄付、保護者から学費として徴収しているが一部機能不全。その費用の多くは教員の人件費や教材代、修繕、備品代などに使われるが、十分な費用は賄えてない状況。国内避難民、最貧困層の子どもたちが多く通う学校で、多くが継続して学費を捻出することが困難なため、ドロップアウトまたは、休学・復学を繰り返す子どもが多い。

支援前の状況


対象地域の南キブ州では、紛争の影響に加え、コロナ禍、ウクライナ危機の影響も相まって、脆弱層の⽣活は困窮し、⼦どもたちの教育の機会が奪われている。南キブ州では、現在も紛争が続いており、その影響でコロナ禍以前から、 約65万⼈が国内避難⺠としての⽣活を強いられ、2019年にはさらに20万⼈が避難を強いられ、 100ヶ村以上の村々で病院や学校が破壊されるなどの被害が発⽣。南キブ州 の⼈⼝の3分の1にあたる190万⼈が1⽇⼀⻝も⻝べられるかどうかの状況に陥っており、政府か らの教育⽀援もほぼ無いに等しく、⼦どもたちが教育を受けることが困難な状況にある。なお、学校修繕や脆弱な⼈々の教育⽀援を政府や公的機関が⾏うだけの資⾦はなく、また、多くの援助機関も新規学校建設には資⾦を提供しているが、建設後の学校の修繕や持続的に学校を運営していくための⽀援は⼗分⾏われていない状況にある。同校では、校舎の壁、屋根の破損、老朽化により、雨漏り、風に晒されている。また、学校、保護者ともにこれら校舎の修復の目処がたっていない。加えて、教室の備品、教材が欠如している状況。

支援後の状況


今回の支援で完全に使えなくなった教室一室を新規に建設することができ、それにより、これまで教室に入れずにいた子ども達が室内で勉強できるようになった。また、別の校舎の屋根を交換を行ったことで、これまで雨にさらされながら勉強せざるを得ない状況だった子どもたちが安心して勉強できる環境が整いました。加えて、安価な廃材を購入してテーブルと椅子を製作、ドア、窓設置を設置したことで、子供達が集中して授業を受けられる環境が整いました。さらに、外壁のペイントまですることができて、先生、子どもたちにとって自分の学校が変わったという喜びを感じてもらうことができている。

学校からの反響


先生からのメッセージ

日本から私たちの学校に関心を持ってくださった皆様、そして実際に支援をしてくださった阿曽さんに心より感謝申し上げます。私たちの地域は紛争で何もかも失ってしまい、子どもを学校で教育するための支援は政府からももらえない状況でした。そして長引く紛争の影響で校舎は老朽化して、子どもたちも雨や風にさらされながら勉強するしかない状態が長年続いていました。教師たちも政府から給与が支払われない状況が今も続く中、一部の先生たちは無償で子どもたちへの教育を続けています。校長として私自身も可能な限り地元の人たちにお願いして学校の運営や修繕に努力してきましたが、八方塞がりの状況が続いていたのです。そんな中、阿曽さんから校舎の修繕や机や椅子などを作ってくださるということを聞き、最初は正直本当に支援をしてもらえるのか疑っていました。というのも、これまで何度もそのような支援の話を聞いてきましたが、みんな写真をとってそのまま支援もなく音沙汰がなくなるということが続いていたからです。でも、今回は、テラ・ルネッサンスのスタッフの方に話を聞いて、テラ・ルネッサンスであればきっと支援をしてくれると信じて待っていました。そして今回実際に支援をしていただき、本当に感謝しかありません。 今も紛争が続いていて私たち教師や子どもたちも大変な状況が続いていることに変わりありませんが、世の中には阿曽さんのようにお金持ちでも私たちのような人のことを考えてくれる人がいることに大きな「希望」を感じました。これまで私自身何度も「諦めよう」と心が挫けることがありましたが、私はこれから校長として、この学校で一人でも多くの村人の子どもたちに教育を続けていくということを決めました。改めまして、私たちの学校の修繕、そして私自身に希望を抱かせてくださったことに心より御礼申し上げます。

子ども達からのメッセージ

私たちの学校を直してくれて本当にありがとうございました。私はまだこの小学校で勉強を始めたばかりですが、ずっとここで勉強を続けたいです。学校がきれいになって本当に嬉しいです。そしていつか先生になって、自分はこの学校で勉強を教えたいと思っています。私の夢は学校の先生になることだと言ったら、先生はすごく喜んでくれました。学校をきれいにしてくれて本当にありがとうございました。そして私たちを助けてくれる人がいるということを知ることができたことも、私にとって大切なことでした。「アソー」さんの名前は忘れません。

その他写真