活動報告書

対象年度: 2022

提出日: 2024年08月11日

国名 コンゴ民主共和国
学校名 カシェシャ小学校
KASHESHA SCHOOL
カウンターパートナー 認定NPO法人テラ・ルネッサンス
報告担当者 小川真吾
生徒数 624
学校概要 コンゴ民主共和国南キブ州にある小学校。政府からの補助は、ほぼ無いに等しく、学校運営費用は、村人の寄付、保護者から学費として徴収しているが一部機能不全。その費用の多くは教員の人件費や教材代、修繕、備品代などに使われるが、十分な費用は賄えてない状況。孤児、元子ども兵、最貧困層の子どもたちが多く通う学校で、多くが継続して学費を捻出することが困難なため、ドロップアウトまたは、休学・復学を繰り返す子どもが多い。

支援前の状況


この地域では、紛争の影響に加え、コロナ禍、ウクライナ危機の影響も相まって、脆弱層の生活は困窮し、子どもたちの教育の機会が奪われている。そして今、現在も紛争が続いており、南キブ州では、その影響でコロナ禍以前から、 約65万人が国内避難民としての生活を強いられ、2019年にはさらに20万人が避難を強いられ、100ヶ村以上の村々で病院や学校が破壊されるなどの被害が発生。同州 の人口の3分の1にあたる190万人が1日一食も食べられるかどうかの状況に陥っており、政府か らの教育支援もほぼ無いに等しく、子どもたちが教育を受けることが困難な状況にある。なお、学校修繕や脆弱な人々の教育支援を政府や公的機関が行うだけの資金はなく、また、多くの援助機関も新規学校建設には資金を提供しているが、建設後の学校の修繕や持続的に学校を運営していくための支援は十分行われていない状況にある。また、学校運営費用は、村人の寄付、保護者から学費として徴収しているが、それだけでは、教員の人件費や教材代、修繕、備品代などを十分に賄えてない状況。

支援後の状況


老朽化していつ崩壊するかわからない状況であったメインの校舎を全て壊して、建て替えることができ、さらにもう一つの教室も、お金がなくて立てかけの状態だったが、メインの校舎を解体した後にその木材を利用することでこの教室も完成させることができた。これらの校舎を整備することができたことで、この学校の600人以上の子ども達が安全に勉強をする環境を整えることができた。また、長年この学校の運営に関わっていた先生達が、村の教育を積極的に諦めずに続けていきたいという声を多数聞くことができた。

学校からの反響


先生からのメッセージ

池田さん、私たちの村の学校を立て直してくれて本当にありがとうございました。この学校は26年前(1998年)に、近隣の教会の協力を得て設立されました。しかし、その後、紛争が今に至るまで続いており、全く建て替えが行われず、完全に老朽化していました。私たち教師も、なんとか学校を修繕したいと長年思いながらできずにいました。この学校の創設者は、1975年以降牧師として勤めていましたが、1997年に村長になり、そしてその翌年、1998年にこの学校を設立した人間でした。彼は長年、この村の子ども達に教育を受けて欲しいと願い、校舎の修繕や建て替えを強く望み続けていました。そして、今回、池田さんのご支援で、彼が長年思い続けてきた校舎の建て替えを実現することができました。そして、無事に校舎の修繕・建て替えが終わった直後、彼はそれを見て安心したように、永遠の眠りにつきました。学校創設の彼の思いを引き継いで、私たち教師はこれからも、より多くの子ども達に教育を与え続けていきたいと考えています。今も紛争が続くこの地域で、シンゴ(テラルネ職員)たちは、活動を続けてくれています。学校の支援とともに、保護者の方々が仕事をして、生活できるような支援も続けてくれています。  私たちは、池田さんとmaaaruの暖かい気持ちを忘れません。どうかこれからも、私たち紛争下で生きる子ども達を日本から支えてください。最後に、心より御礼申し上げます。

子ども達からのメッセージ

池田さん、私たちの学校を綺麗にしてくれてありがとうございました。私は、学校に行きたいと小さい時にお母さんに話すと、「学校には行けない」と言われました。でも、教会の人たちに勧められて、私は学校に通うことができるようになりました。学校は古く、雨漏りもする教室で、いつも勉強していました。村の人たちは、いつか、教室を新しくしてくれると言っていました。そして、今回、テラ・ルネッサンスが学校を建て替えてくれると聞きました。とても嬉しかったです。その後、テオフィー(テラルネの現地職員)に、この支援をしてくれたのは池田さんという日本人だと聞きました。会ったこともないけど、池田さんに感謝します。友達と話して、池田さんに私たちのダンスを見て欲しいと思いました。シンゴ(テラルネの職員)に話したら、動画を撮ってくれると言いました。池田さんに、私たちの声が届けば嬉しいです。本当にありがとうございました。いつか、池田さんにも、この学校に来て欲しいと思っています。

その他写真