活動報告書

対象年度: 2022

提出日: 2024年08月11日

国名 コンゴ民主共和国
学校名 ボリンビシ小学校
BOLIMBISHI SCHOOL
カウンターパートナー 認定NPO法人テラ・ルネッサンス
報告担当者 小川真吾
生徒数 274
学校概要 コンゴ民主共和国中央カサイ州にある小学校。政府からの補助は、ほぼ無いに等しく、学校運営費用は、村人の寄付、保護者から学費として徴収しているが一部機能不全。その費用の多くは教員の人件費や教材代、修繕、備品代などに使われるが、十分な費用は賄えてない状況。最貧困層の子どもたちが多く通う学校で、多くが継続して学費を捻出することが困難なため、ドロップアウトまたは、休学・復学を繰り返す子どもが多い。

支援前の状況


同地域では、2016年8月に紛争が勃発し、以降、少なくとも数千人以上が死亡、 100万人以上が難⺠・国内避難⺠となった。特に、紛争の影響を受けた女性と子どもの被害は深刻 で、性的暴力を受けたり、夫を紛争で亡くすなどして、人間としての最低限の生活も破壊された。 また、紛争中、350校以上の学校が破壊されて、約2千人が子ども兵として徴兵され、150万人の 子どもたちが身体的虐待や、誘拐、レイプ、処刑などを受ける危険性が高い状況に陥っていると言 われている。大規模な紛争は一旦は終息したが、2000年4月以降、低強度の紛争が対象地域で続いており、学校教育の再開に向けて は校舎の修復、設備・備品の補充など様々な困難に直面している。最貧困層、紛争被害女性の子どもたちが多く通う小学校。紛争によりトイレが破壊され、劣悪な衛生環境。校舎が紛争により一部破壊されている状態。雨漏り、風に晒された教育環境。学校、保護者ともにこれら校舎の修復の目処がたっていない。また、教室の備品、教材が欠如している状況。

支援後の状況


これまで紛争によって、長年、学校教育がほぼできない状態が続いていたが、今回の小学校の整備により、屋根のある校舎が再建されて子どもたちが勉強できる最低限の環境が整った。今もなおさまざまな課題を抱えているが、この活動が始まる前は青空教室であったが、今は炎天下でも、雨が降っても、子どもたちが集まり勉強できる環境が整っている。また、子どもたちだけでなく、学校として使わない時は大人たちが集まってミーティングをする集いの場としても活用されている。

学校からの反響


先生からのメッセージ

紛争は私たちの村の診療所や学校など、あらゆるものを破壊しました。教師として子供たちに教育をできない状況はとても辛いことでした。子どもたちが集まっても、雨や炎天下の時は何も教えることができませんでした。しかし、学校への政府の支援は一切なく、保護者も紛争下で生きる最貧困層であるため、高価なブリキ板や屋根工事をすることもできませんでした。今回の支援で屋根のついた教室ができて、今ようやく、まともな学校教育を行うことができるようになっています。また、この場は村の人々が集う場所にもなっており、村中の人たちにとって欠かせない場所になっています。私たちの村は、都市部からアクセスする道路が劣悪な状況なので、国連やNGOの支援もほとんど届かない場所だったのです。こんな、奥地の村々までやってきてくれた日本の人たちに心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

子ども達からのメッセージ

私は、学校が大好きです。これからも学校でたくさんの友達と一緒に遊んだり、勉強したりしたいです。時々、家のお手伝いをしないといけないこともあります。でも、お母さんは学校に行くことを賛成してくれています。時々、学校に行く前に家の水汲みをしてから、行くようにしています。学校から帰ってからも、家の手伝いをするようにしています。なのでこれからも学校で勉強を続けたいです。日本の人が屋根のある教室を作ってくれたと聞きました。「ありがとう」と伝えて欲しいです。そしていつか、私も日本に行きたいです。

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