活動報告書

対象年度: 2022

提出日: 2024年03月25日

国名 コンゴ民主共和国
学校名 チャミヌヌ小学校
CHAMINUNU SCHOOL
カウンターパートナー 認定NPO法人テラ・ルネッサンス
報告担当者 小川真吾
生徒数 577
学校概要 コンゴ民主共和国南キブ州にある小学校。政府からの補助は、ほぼ無いに等しく、学校運営費用は、村人の寄付、保護者から学費として徴収しているが一部機能不全。その費用の多くは教員の人件費や教材代、修繕、備品代などに使われるが、十分な費用は賄えてない状況。孤児、元子ども兵、最貧困層の子どもたちが多く通う学校で、多くが継続して学費を捻出することが困難なため、ドロップアウトまたは、休学・復学を繰り返す子どもが多い。

支援前の状況


この学校は、孤児、元子ども兵、最貧困層の子どもたちが多く通う小学校。校舎の大きさが子どもの数に比べて小さく、全員が教室の中で勉強することができない。また、校舎の壁、屋根の破損、老朽化により、雨漏り、風に晒されている。これらの不衛生な教育環境に対し、学校、保護者ともにこれら校舎の修復の目処がたっていない。また、教室の備品、教材が欠如している状況。この地域は、紛争の影響に加え、コロナ禍、ウクライナ危機の影響も相まって、脆弱層の生活は困窮し、子どもたちの教育の機会が奪われている。南キブ州では、現在も紛争が続いており、その影響でコロナ禍以前から、 約65万人が国内避難⺠としての生活を強いられ、2019年にはさらに20万人が避難を強いられ、 100ヶ村以上の村々で病院や学校が破壊されるなどの被害が発生。南キブ州 の人口の3分の1にあたる190万人が1日一⻝も⻝べられるかどうかの状況に陥っており、政府か らの教育支援もほぼ無いに等しく、子どもたちが教育を受けることが困難な状況にある。なお、学校修繕や脆弱な人々の教育支援を政府や公的機関が行うだけの資金はなく、また、多くの援助機関も新規学校建設には資金を提供しているが、建設後の学校のメンテナンスもできていない状況にある。

支援後の状況


これまで、国内避難民の多くが学校に通えない状況にありましたが、今回、教室を整備したことによって、こうした子どもたちが学校に通えるようになった。また、これまで老朽化して校舎で勉強していた子どもたちも、壁が修理され、雨風を気にせずに勉強ができる環境が整っている。加えて、隣村で戦闘から逃れてきた国内避難民も多くいたことから、こうした避難民の子どもたちに教育することで、子どもたち同士の交流を通じて村人たちの関係性を良くすることにもつながっている。

学校からの反響


子ども達からのメッセージ

私たちの学校のある村には、近年、多くの国内避難民の子ども達が避難して来ていました。教師として、そのような子ども達にも教育をしたいと思っていましたが、校舎が老朽化して使えなかったり、元々子ども達の数が多い学校なので、国内避難民の子ども達を受け入れる余裕がありませんでした。しかし、今回、酒向さんのご支援で教室が整備されて、より多くの子ども達を受け入れることができるようになりました。酒向さんのことは、シンゴ(テラルネの職員)からも、話を聞いていました。アフリカ(ウガンダ)にも実際に来られたと話を聞きました。遠く離れた日本からアフリカに来て、そして、私たちの学校を支援してくれた酒向さんに心より感謝いたします。いつか、ぜひ、私たちの学校にも実際に来て欲しいです。どうぞ、神様のご加護を。

先生からのメッセージ

「サコー(酒向)」さん、ありがとうございました。サコーさんのおかげで、私は、学校で勉強ができるようになりました。私の村では戦闘があって、家族と一緒にこの学校のある村に逃げてきました。でも、学校で勉強するスペースがなくて、これまでほとんど学校に通うことができませんでした。家も貧しくて、家に帰ってもご飯を食べられる日はとてもラッキーと思う生活をしています。ご飯が食べられない日もあります。でも、学校に行くことができるようになって、私は幸せです。これから私はここで、しっかりと勉強を続けていきたいと思っています。多くの友達は、途中でお金がなくなり、学校に来れなくなることもあります。でも、あきらめずに、友達と一緒に、この小学校を卒業したいと願っています。いつか、サコーさんに会えることを祈っています。いつか、私の家にも来てください。本当にありがとうございました。

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