活動報告書

対象年度: 2023

提出日: 2024年01月04日

国名 レバノン共和国
学校名 ブルジバラジネ難民キャンプセンター
Burj Barajneh campa
カウンターパートナー 特定非営利活動法人パレスチナ子どものキャンペーン
報告担当者 松田純子
生徒数 180
学校概要 レバノンでは、15年続いた内戦の時期、パレスチナ難民キャンプで虐殺事件や飢餓状態が起きました。難民キャンプに暮らす子どもたちが、希望を持って生きる力を身につけていけるよう、現地のパートナー団体「子どもの家(NISCVT)」とともに、キャンプ内に子どもセンターを設立しました。幼稚園や学習支援施設では、幼稚園や小学生低学年への学習支援、心理サポートや子ども歯科などと多岐にわたるサポートを行っています。レバノン生まれのパレスチナ難民やシリアから避難してきたシリア人やパレスチナ難民の子どもたちも受け入れています。レバノンのパレスチナ難民は、たとえレバノンで生まれたとしても、国に国民として認められていません。学校は、国連機関や各国NGOから集めた寄付金で運営されています。

支援前の状況


レバノンは経済危機により、公共の電力は1日に1時間程度しかない状況が2年以上続いています。また、燃料の高騰、現地通貨暴落により燃料確保が困難になり、最低限の灯りをともした暗い室内でしか、子どもたちへの学習支援を行うことができない状況で、学習もままなりません。家で食事が食べられない子どもたちへの軽食提供も暗い室内では何を食べているのかもわからず、食べることの楽しみもなくなってしまっています。パレスチナ難民、シリア難民のほとんどは「極度の貧困」状態にあります。難民の子どもたちは、コロナ禍により学校に通えず、オンライン授業も受けられなかったため、授業についていけないばかりか、鉛筆の持ち方も知らないなど能力の低下が顕著にみられ、その対策も課題の一つです。障がいを抱えたこどもたちも病院に行けず放置されており、教育の空白期間が10年近く続く子どもたちもいます。

支援後の状況


支援前は、暗闇の中で授業やおやつを食べたり、トイレも暗い中行かなければならなかったりしていた。支援後は、教室もトイレなども明るさを保てるようになり、ホワイトボードや黒板が使えるようになり、おやつも何を食べてるかわかるようになり、トイレに行くのも怖くなくなったと子どもたちも教員も親もみんな喜んでいます。日本では当たり前に24時間通電していますが、レバノンでは、いまだに1日中通電することがなく、今後も改善される見込みがたっていないため、ソーラーパネルによる太陽光発電は必需品となっています。

学校からの反響


子ども達からのメッセージ

太陽光発電を支援していただく前は、電気が送られてくる時間が非常に限られており、毎日少なくとも数時間は暗闇の中で学習したり、遊んだり、給食を食べなければなりませんでした。電気が止まると活動が中断され、そのたびに子どもたちの集中力が切れることも多かったのですが、今はそのような心配もなくなりました。これから冬の間は特に日中でも教室まで日光が差し込みにくく、暗くなってしまうことが多いのですが、今年は太陽光発電があるので安心です。日本の皆さまの支援に感謝いたします。

先生からのメッセージ

以前は、毎日最後の2時間はいつも真っ暗な教室で補習クラスの授業を受けたり、先生のスマートフォンのライトの中で給食を食べなければなりませんでした。太陽光発電のおかげで、教室がいつも明るいです。ホワイトボートに書かれた先生の文字もはっきり見えるようになり、板書したり、ワークシートの問題の解答もしやすくなりました。

その他写真